ドゥー(ヂーヂャー=ヤーニン・ウィサミッタナン)は、これまで愛とは無縁な人生を歩んできた。父に死なれ、母に捨てられ、彼氏はいま目の前で浮気を働いている真っ最中だった。演奏が終わるや否や、ドラムのスティックを放り投げて殴りかかったところ、騒動の責任を問われてパブのバンドから解雇されてしまった。翌日、自棄酒を飲みながら街中をフラついていたところ、突然、ローンコーンの刺客たちにさらわれそうになった。
2009年8月
タイ農村部の高校を卒業して上京を夢見る18歳少女の悲観的な将来
マミアオちゃんは、今春ケーラーングナコーン中等学校を卒業したばかりの18歳で、農地と水牛だらけの山間部から上京し、グローバル化が著しいバンコクで自立した生活を営むことを夢見ている。ところが、バンコクで「健康で文化的な最低限度の生活」を送るためには最低でも毎月5,500バーツは必要であり、正規労働者でも6,500バーツしかもらえないようなタイ人の高卒労働者が、ここで近代的な生活を手に入れようなんて夢のまた夢の話だ。
仕入先の担当者とタニヤのカラオケスナックへ行ってみた
午後9時半、タニヤ通りにあるカラオケスナックとナーナーの Go Go Bar で、仕入先の営業担当者に奢ってもらった。先日来、書類上の重大な誤謬を相次いで見つけ、困難を未然に防いできた貸しを返してもらうためだ。薄暗いソファー席で売春婦に抱きつかれご満悦な様子だった仕入先の技師を眺めていると、留学時代にタイ人のクラスメイトが話していた言葉を思い出した。
タイ映画「ソムやんソムワング2」
「ソムやんソムワング」の続編にあたるこの作品では、タイ映画にありがちな展開が繰り広げられる。設定は、ソムとソムワングが田舎を捨てて上京し、生活のために夫が(演歌歌手だが)出稼ぎ労働を始めるというもの。地方の出身者たちは、都会へ染まっていく過程において性格や価値観が変わってしまい、次第に人生や家庭のありようをも変化させてしまう。
タイの公共交通機関を駆使してアユッタヤーへ行ってみた
2006年までの留学時代、僕は金持ちというほどではなかったが、主に自家用車で移動していたため、いまでもタイの公共交通機関を上手く乗りこなすことができない。やむなく友人からロットゥーと呼ばれている14人乗りの旅客バンの乗り方を教えてもらい、高架電車アヌサーワリーチャイサモンラプーム駅(戦勝記念塔駅)の前にある発着場からアユッタヤーへ向かった。運賃は60バーツだった。
パッポング通りの屋台街で高級腕時計の模造品を購入してみた
その後、パッポング通りにある屋台街で OFFICINE PANERAI の RADIOMIR 8DAYS の模造品を購入した。この腕時計は、日本国内にある OFFICINE PANERAI の正規代理店において1,071,000円で販売されている機械式高級腕時計の模造品で、当初、スラウォング通り側の入口付近にある屋台のオジサンから4,200バーツで売ると吹っかけられたが、「ほかの店を見てから戻ってくる」と言って立ち去る素振りを見せたところ、最終的に2,500バーツまで値引きされた。
バンコクで前の職場の元上役と再会した
相手にもよるが、時間と場所を変えて旧知の人と再会すると、ひとつの「時代」を総括して、そのときに自分が考えていたことの答え合わせをすることができる。今回は、在職中に僕を励まそうと熱弁を振るってくれていた管理職の方が、それまで立場上公言できずにいた会社が抱えている問題点について余すところなく語ってくれた。
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