改造メータータクシー

夜、エーンと帰宅する途中、タクシーの運転手がカーステレオの音量を耳障りなほど大きくしたり、逆にラジオの音声が聞き取れないほど小さくしたりするのを繰り返していた。

これがウワサの!?・・・・・・と思ってメーターを注意深く観察してみると、表示されている走行距離が50メートルごとに100メートルずつカウントされて、みるみるうちに運賃が上がっていった。

ペッブリー18小街路にあるアパートまでの道のりは約4.2kmのはずなのに、メーターでは5.7km走ったことになっていた。たかだか16バーツ(約50円)のために死闘を演じるのもバカらしいと思って無言でタクシーをあとにした。

帰宅後、タイにおける100mの長さについてエーンに聞いてみたところ「う~ん、50mぐらいじゃないかしら?」という答えが返ってきた。

「アメージングタイランドのアメージングとは本来あって然るべきものが欠落しているという意味なんじゃないの」とエーンに対して約1時間にわたって当たり散らした。

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バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。