歯科「恵歯会」

「歯科医師は定期的な収入を得るため無意味な来診を患者に強いている」

日本にいたころにこのような話をよく耳にしていたけれど、どうやら間違いでもないらしい。

日曜日、高架電車プローンポング駅前にある歯科「恵歯会」で虫歯を治療して銀歯を取り付けるためのボルトを埋め込んだ。その4日後のきょうには銀歯が完成し、それを取り付けて今回の歯科通いは終了した。合計5日間、たった2回の通院で完了した。

日本の保険制度は国民が健康を維持するための最低限の医療を前提としているはずなのに、歯科医の収入のために何度も足を運ばされたのではたまったもんじゃない。

海外旅行傷害保険では、歯科は保険の対象とならないため実費を自己負担しなければならない。それだけに保険適用外の高度な治療を受けることができ、今回は銀歯の費用に10%上乗せするだけでレーザー光線を用いて虫歯を除去して「白い銀歯」を付けることもできた。

今回の虫歯治療は合計7,000バーツだった。国民健康保険を適用したときの費用に比べれば割高だけど、ここでは少ない通院回数で日本以上の治療をしてもらうことができる。タイは発展途上国だが医療面でも遅れていると決めつけるのは正しくない。

バンコクでエイズに感染するための投資をするぐらいなら良質な医療を受けるために投資してはどうだろうか。いつかオンナを買うためのバンコク通いが、治療のためのバンコク通いに変われば良いと思う。

バンコクの性転換技術は世界一という。美容整形手術の水準も高く、費用も驚くほど安い。

ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。