「ネイティブスピーカーの私でも、正面からまともに TOEFL の問題を解いたら制限時間内に全問回答できないだろうね。実際に何度か試してみたけれど一度として解き終えたことがないんだよ!」
TOEFL 対策コースの講師が胸を張って話していた。それを論拠として学生たちに対して特別な解法を身につけるように促している。むかしファミコンゲームの「必勝攻略本」というものがあったけれど、この TOEFL 攻略法もそれと同じぐらいセコイ。
3階のボスは、敵の行動範囲ギリギリまで接近して、しゃがみパンチ連打。ボスが接近して来て勝手にダメージを受けるのを待つべし!
というのに近い。たとえば、長文読解なら、
「ゼッタイに全文は読むな。まずは本文を無視して語彙問題を解け。つぎに指示語の問題を解いて、本文の各段落にある最初の1文ずつと最終段落にある末尾の1文だけに目を通せ。読解問題に答えるのはそれからでいい!」
というもの。つまり、本文中にある論理を補強するための説明はすべて無視して良いらしい。
この方法なら時間内に問題を解き終えることができるかもしれない。ゲーム好きならたまらない快感みたいなものが、きっとこの TOEFL 対策の訓練にはあるのかもしれない。