ナコーンパトム県ドライブ

タイ語を勉強するためにバンコクへ来たいまから2年前は、初日から学生たちに「毎日密着してほかのオンナを寄せ付けない作戦」を実行されたせいで思うように行動できなかったけれど、今回はそういった制約もないためほかの日本人留学生たちと同じように順調に交友関係を拡充させつつある。もとより容姿的に問題があるわけではないから、バンコクでの生活を人並み以上に楽しむことができるはずだし、フツウにタイ語が話せるから(自分が日本人ということを無視しても)それなりに物事を有利に運べると考えている。

こんな面白いチャンスを自ら放棄しておいて、あとになって言い訳をばかり並べたところで虚しくなるだけだから、いまできることは一通りいまのうちにやっておきたい。

きょうはサヤームでマヒドン大学の学生と昼食をとり、そのままナコーンパトム県プッタモントン郡にあるマヒドン大学のサーラーヤー校舎へ行って構内を案内してもらった。その後、さらに30キロほど北上してナコーンパトム県の県庁がある「アンプームアング・ナコーンパトム」へ行って、当地の観光名所であるパトムヂェーディー寺とサナームチャン宮殿を見物した。ついでにその隣にあるスィンラパーゴーン大学ナコーンパトム校舎へ行ってみるのもオススメだ。このあたりはバンコク郊外というより、むしろ地方都市といったカンジでドライブも快適に楽しめた。

パトムヂェーディー寺入口付近の仏殿では御神籤が売られていた。さっそく御神籤の筒を振ってみると「10番の棒」が出てきたので、ちかくの商店へ行って老婦人にお布施を渡したところ、受け取った紙にはつぎのようなことが書かれていた。

「この10番の棒を引いた者は、無数の苦難に見舞われる。産まれる子は女子。見合いは失敗。何の前触れもなく、まるで夢を見て眠っているかのような死が訪れる。探し物は見つからず。探すべからず。日々の健康に注意すべし」

まったく、なんということだ! 一緒におみくじを引いた友人も同じ10番の棒を引いていた。顔を合わせて簡単に一言でまとめた。

「あんま、いいこと書いてないね」

おみくじにはとんでもなく恐ろしい予言が並んでいたけれど、とりあえずあまり気にしないことにしておいた。それともバンコクへ戻ってきてから電話を毎日のようにかけてくるエーンと寄りを戻せという仏のお告げなのか?

ピングラーオにあるセントラル百貨店で日本料理店で夕食をとって解散した。

ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。