日本の電圧は100ボルト、タイの電圧は220ボルト。
この半年間、アメリカ(110ボルト)で変圧器を使わずに日本市場向けの電気製品(100ボルト)を使っていたため無頓着になっていたけれど、タイのコンセントに日本市場向けの電気製品を接続すれば当然壊れる。
昨晩、ねむい目を擦りながらパソコンの外付けハードディスクを勉強机のコンセントに差し込んだところ、大きな音がして火花が散ったのですぐにコンセントを抜いた。ふたたび変圧器を通して電源を入れなおしてみたが、電源のブレーカーがショートして通電しなくなっていた。
こんな初歩的なミスをするマヌケはきっとほかにもいると思って、フリーペーパー DACO の広告欄を開いてみた。
「220Vの差込間違い即修理」
ユーズ&サービスという店が3センチ四方の小さな広告を出していたので、さっそく行ってみた。スクンウィット49街路の入口から50メートルぐらい入ったところに日本語の広告が1階のガラス戸に書かれている商用長屋(トゥックテオ)があった。
この店の従業員はすべてタイ人で、複雑な話になったら日本人のオーナーに電話をかけて対応しているという。僕は面倒な手続きを踏むのが面倒だったから、すべてタイ語で済ませた。
เสียบสายไฟของ HDD สำหรับตลาดญี่ปุ่นเข้าไปปลั๊กแล้วมันเสีย
(スィアップサーイファイコーングヘッスディーディーサムラップタラートユィープンカオパイプラックレーオマンスィア)
「日本市場向けのハードディスクをコンセントに入れたら壊れた」
そう説明してから壊れたハードディスクを預けて、店員から預り証を受け取った。店員によると、修理費用は700バーツぐらいかかるという。高卒レベルの労働者は性別年齢を問わず月給6,000バーツぐらいと聞いていたから、修理費用がその12%に相当するのは高すぎると思って抗議してみた。
เอาชิ้นส่วนแค่ 10 บาทมาซ่อม ทำไมเก็บเยอะขนาดนี้
(アオチンスワンケースィップバートマーソム タンマイゲップユカナートニー)
「たった10バーツの部品で直すだけなのに、どうしてそんなに高いんだ?」
店員からは非常に簡潔で明瞭な説明が返ってきた。
「だって、この手の故障を請け負っているのはウチだけですよ」
ほかに選択肢がないなら仕方ない。たしかにタイの家電修理屋が100ボルト用の内蔵電源用ブレーカーなんて持っているはずがない。
ついでにアメリカ留学中に故障したデジカメの修理も依頼した。自分でも直せそうな故障だったけど、結局失敗して今は使っていない。
ところで先日バンコクで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)について、けさのタイ放送協会(オーソーモート)の報道特集番組「世界を観る、タイを観る」によると、バンコク都民の96%が「よかったと思う」と答え、「良くなかったと思う」と答えたのは全体の4%にすぎなかったという。愛国心の強いタイ人にとっては民族の誇りが実感できる良い機会だったかもしれないけれど、この会議の影響で通関手続きが滞っているため、個人的には2週間前に日本から送った重量約50キロの海外別送品がいまだ手元に届いておらず大変迷惑している。