「シヴァリンガの長さについて話すのは一切禁止! 勉強しようという意欲が一気に失せるから本当にやめてよね」
シヴァリンガとは、ヒンドゥー教寺院に神体として安置されている礼拝の対象のことで、女性器の象徴とされる方形の「ヨーニ」の中に男性器の象徴とされる円柱の「リンガ」が立っており、シヴァ神が性交しているところを女性器の内側から見たものとされている。
カンボジア語の固有名詞について、このシリーズではタイ語の表記を元に日本語に起こしています。これは筆者がタイ語環境のなかで遺跡を回ったからです。カンボジア人クラスメイトによると、英語的な発音よりもタイ語的な発音のほうがカンボジア語発音に近いそうですが、いずれにせよ日本で一般的に用いられている英語発音から起こした日本語表記とは異なります。
きょうのプレゼンテーションは僕たちの担当だった。パノムグレーン滝の上流に「1000体のリンガ」が刻まれている川がある。シヴァリンガの長さは通常数十センチあるが、当時の技術では川底の岩を20センチ以上削ることができなかったため、ここのリンガは高さ10センチ以下のものが大半を占める。
パノムグレーンの滝は人気のピクニック場のようで、ピクニック小屋や食堂が豊富にある。僕たち一行は、ピクニック小屋2棟を借り切って昼食をとった。
その後、ロールワイ遺跡群にあるプラーサート・バークゴーング、プラーサート・プラコー、プラーサート・ロールワイなどを見た。夕食はレストラン&バーの FCC でとった。現地で遺跡を調査しているフランス人研究者によると、この店は NGO や政府機関の外国人に人気があるという。