「タイにおける仏教信仰は、いまや商取引の道具に成り下がってしまった」
ポーンチャイ・リキッタタンマロート氏(ソンクラーナカリン大学ハートヤイ校舎実践科学学部)のグループが発表した論文 รายงานวิจัยเรื่องพระเครื่องกับสังคมไทย: ศึกษาเฉพาะกรณีผลกระทบที่มีต่อภาวะความเป็นอยู่ทางสังคมของคนไทย(プラクルアングとタイ社会:タイ人の生活環境に与えた影響に関する研究)によると、現在、タイでは仏教の商業化が懸念されているという。
この論文に興味を持った友人と、ラートプラーオ35街路にあるプラクルアング情報誌「クラングプラクルアング」の編集部へ出かけた。今回の目的は、プラクルアング雑誌の歴史を知り、プラクルアング取引における市場メカニズムについて解き明かすことだったが、編集長が不在だったこともあって期待していたほどの成果は上げられなかった。
この雑誌の創刊号は今からおよそ1年前に発行された。編集者によると、プラクルアングの価格は、製造年、製作者の知名度、刻まれている護符、保存状態、その他希少度などによって決められ、テレビや雑誌などで「高僧ルワングポー○○が製作したプラクルアングによる奇跡」のように紹介されたものについては価格が高騰するため、投資対象としての需要もある。
ありていに言ってしまえば、タイにおける仏教的なお守りであるプラクルアングは、日本の子どもたちのあいだで流行っているトレーディングカードのようなもので、希少性があればあるほど人気を集め、高い価格で取引される。
このような形態の仏教信仰のことを、この論文では พุทธพาณิชน์(商業仏教)と呼んでいる。
きょうはヂュラーロンゴーン大学で友人たちと待ち合わせ、午後の授業をサボってラートプラーオ35街路にあるプラクルアング雑誌の編集部へ行って聞き取り調査をしてから、 Central World Plaza 向かいの路地にある台湾式の足マッサージ店 Mr. Feet で足マッサージ(1時間300バーツ)を受け、サヤームスクウェアの Starbucks Coffee で閉店まで本を読み続けた。