プラアーティット通りにあるサンティチャイプラーガーン公園で11月13日から21日までの日程で催されているバンコク舞台演劇祭を見に行くように、先週に引き続いて今晩も東南アジア映画演劇論の講師から指示されていた。
高架電車サヤーム駅前にある Siam Discovery Center の前でクラスメイトと待ち合わせ、そこから今晩の演目が書かれている冊子を片手に持ってタクシーに乗り込んだ。しかし、サンティチャイプラーガーン公園に着いてみると、入口に掲示されている「ステージ別演目予定時刻表」を見て唖然とした。ほとんどの演目が予定より1時間程度遅れていたが、なかには1時間前倒しされたものやキャンセルされたものまであった。
「わたしは全部で5本のプレゼンを担当してるんだけど、そのうちの2本はタクシーが道を間違えたせいで間に合わず、ほかの2本は公演時間が2時間も前倒しされたせいで間に合わず、結局まともに見られたのはたったの1本だけだった。これで、どうやってレポートを書けというの?」
クラスメイトと会場内を徘徊していると、午後3時から来ているという別のクラスメイトに遭遇した。結局、僕たちも割り振られていた2本のうち、それぞれ1本ずつしか見られなかった。
この催しは、すぐちかくにある観光地、カーオサーン通りでも大々的に宣伝していただけに、数多くの外国人観光客たちが見物に訪れていた。「タイは世界水準に到達した」という政府の主張を外国人にも広く知らしめる絶好の機会だったのに、こんな体たらくではかえって信用を失うだけだ。
その後、カーオサーン通りのクラブで別の友人と合流したが、今回の音楽も自分の趣味とは違いすぎて気持ちよく踊る気分にはなれなかった。