そしてシュエダゴンパゴダ

タイ帰国をあすに控え、ようやく今回のミャンマー旅行のクライマックスを迎えた。あさ、初日に泊まったユザナホテルの客室から見えたヤンゴン市内最大のヂェーディー「シュエダゴンパゴダ」(タイ語名:พระบรมธาตุชเวดากอง プラマハータートチャウェーターゴーング)へ向かった。この寺院については諸説あるが、どうやら15世紀のバゴー王女シンソープによって原型が作られたようだ。

20050315-2シュエダゴンパゴダで唱えられているお経は、拡声器を通じて町全体に流されている。地上にある入口からエレベーターでパゴダ階まで昇ると、外国人観光客であることを示す黄色いステッカー(5ドル)を胸元に貼るよう指示された。境内は市民たちでごった返しており、大樹の日陰で涼んでいるカップルの姿も見られた。中央にある黄金の塔は高さ99.4mで、その周りを大小60あまりの塔に囲まれている。

20050315-3午後、カンボジア人のクラスメイトが泊まっている部屋へ行ってミャンマービールを飲みながら自由時間を楽しみ、夕食後にホテルの向かいにある商店へクラスメイトたちと行ってビールを買った。店主がビールを用意するのを待っていたところ、近くにある屋台の椅子(日本の浴室にあるような椅子)に座ってビールを飲んでいたミャンマー人男性が、なんと日本語で話しかけてきた。

「あなたは日本人ですかぁ? ミャンマーにもカワイイオンナいるよ。安いよ」

ミャンマーにも外国人向けの性風俗があるんだろうか? でも、この男にはもう少し想像力を働かせてからものを言ってほしかった。これから若くて肌の白いクラスメイトたちといっしょに酒を飲もうとしているところなのに、何が悲しくてどこの馬の骨とも分からない(しかも黒いに決まってる!)ミャンマー人の娼婦なんかに会いに行かなければならないのか?

20050315-4ホテル Mandalay Hill Resort に併設されているプールへ行って泳いだり、プールサイドで酒を飲んだりしながら、ホテルの従業員に「プールの鍵を閉めるからもう出て行ってくれ」と言われるまで、今回のミャンマー旅行最後の夜を楽しんだ。

東南アジア研究科は完全な女性社会だ。よくもまあ、ここまでひどい悪口を並べられるもんだとウンザリしながら酒を飲み、意見を求められるたびに「僕は特に好きでも嫌いでもないけど・・・・・・」と言って話をはぐらかした。自分にとって有害でなければそれで十分。陰口が好きな女性社会の特徴は万国共通なのかもしれない。

ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。