バンコクの日本料理チェーン店「大戸屋」

ここバンコクでは、なかなか美味しい日本料理屋にめぐり会えない。バンコク在住の日本人にとって唯一の情報源である日本語のフリーペーパーも、日本料理屋から広告料をとって評価記事という名ばかりの広告を掲載しているため、内容についてはまるで信憑性がない。もしかしたら、日本料理屋のほうにも言い分があって、たとえばバンコクに住んでいる日本人が裕福ではない(日本企業から派遣されてきた出向社員より裕福な日本人がほとんどいない)から、手頃な価格で日本料理を提供するために、やむを得ず味を犠牲にしている、といった事情があるのかもしれない。しかし、どこかの子供が作ったかのような、ヘンテコな料理がテーブルに並ぶと思わず唖然となる。だからといって、カネを出せば美味しい日本料理にありつけるというわけでもないから、まったく一筋縄にはいかない。

昼、トーングロー15街路の J-Avenue 2階にある日本料理店「大戸屋」へひとりで行って昼食をとった。

ここの料理は、当たり外れなく安心して注文することができる。料理人の腕が光るというほどではないが、食品工場で大量に生産されたソースをふんだんに使っており、ライスもピカピカに光っている。ひとりあたりの予算はだいたい200~350バーツで、あじの開き定食が210バーツ、味噌練り焼きハンバーグ定食が183バーツ、和風おろしハンバーグ定食が181バーツ、きのこデミソースハンバーグ定食が209バーツ、おろしトンカツ定食が188バーツ、かき玉うどんが143バーツ、といった価格設定になっている。

日本ではチェーン展開をしている大衆食堂のひとつにすぎない大戸屋だが、ここバンコクでは、常識的な価格で、高級ファミレスレベルの味を安定して供給しているという点で、ほかの日本料理店を圧倒している。

きょうは、トーングロー15街路にある日本料理屋「大戸屋」へ行って昼食をとってから、スクンウィット24街路にあるトンカツ屋「べっく」で友人と夕食をとり、ペッブリータットマイ通りにあるアマリアトリウムホテル2階のバー Mingles でカクテルを飲んだ。

ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。