「おやおや、この一年間で修理が2回。合計すると35,000バーツにもなるねえ。これだけのカネがあったのなら、エンジンそのものを交換してしまえばいいだけだったんだから、今頃エンジン回りの修理なんて考えなくても済んでいたのに。それも BMW 5シリーズの良いものにね」
午後9時、グルングテープ・ノンタブリー通りにある細くて深い、薄暗い街路の奥まで行ったところにある簡素な自動車整備工場で、友人の親戚にあたる自動車整備工がそう話していた。
この付近は、バンコクの郊外にある住宅地で、一軒家が軒を連ねているが、人の往来は少なく、ときおり近くの商店へ買い物に行く中年男性が上半身裸姿で歩いている。自動車整備工は、舗装された3メートル道路を隔てて作業場の反対側にある母屋から、上半身裸のまま薄暗い作業場に姿を現した。故障箇所については以前から詳しく説明していたが、念のため不具合の発生条件などについて今一度確認しておいた。それを、すぐ近くの鳥小屋にいるインコが復唱していた(何を言っているのか不明だが妙にタイ語っぽかった)。
こんな夜更けに図々しく押しかけてしまったものだから、クルマを預けてすぐに帰るというわけにもいかず、自動車整備工の気が済むまで話に付き合った。冒頭の話は、過去の修理明細を手渡したときのものだ。
いま乗っている BMW 318i に搭載されている排気量 1,800cc の標準仕様のエンジンを、排気量 2,500cc の5シリーズ用のエンジンに換装できたら、どんなに良かっただろうか。日頃から、この貧弱なエンジンにはウンザリしていたところだから、もし近日中に売り払うつもりではなかったら、ポンと30,000バーツ支払って、換装を依頼していたかもしれない(それにしても、これまで無駄な修理が多すぎた)。
ちなみに、今回の修理ではエンジンの吸気量を調整する「エアフローメーター」を交換する予定になっている。予算はおおむね7,000バーツ。
昼、部屋でブログの管理プログラムである Moveble Type のバージョンを最新のものに更新した(トラックスパムと呼ばれる変なリンクを排除するため)。その後、友人が買ってきてくれたカーオグラパオムーサップ(豚肉のバジル炒めご飯)を食べてから、グルングテープ・ノンタブリー通りにある自動車整備工場へ行ってクルマを修理に出した。
そうそう、きょうは、あともう少しのところで、あす日本へ一時帰国するための飛行機に乗れなくなるところだった。いつもはユナイテッド航空を利用していたからリコンファームと呼ばれる直前の再確認は不要だったが、今回はインド航空で一時帰国することになっているため、出発72時間前までにリコンファームの手続きをしなければならなかった。これを日本に住んでいる高校時代の友人から指摘されて、大急ぎでインド航空のオフィスへ連絡を入れたところ、出発33時間前にもかかわらず、すんなりとリコンファームできた。