タイ語の発音が悪くなってタクシー運転手から出身県を尋ねられた

「お客さんはどちらの県からいらしたんですか?」

午後1時、サゲーオ県アランヤプラテート郡パーライ町にあるローングルア市場から、運賃100バーツの観光バスに乗ってバンコクへ向かい、途中チャチューングサオ県のパノムサーラカーム郡で約20分間の休憩をとった。午後4時10分、バーングナーにある Big-C の前で下車して、そこで友人と別れた。そこから勤務先のタイ現地法人がある高架電車パヤータイ駅へ向かっていたタクシーのなかで、運転手がそのように尋ねてきた。

マズい。1年5ヶ月にもおよんだ東京生活のせいで、タイ語の発音が明らかにヘボくなっている。日頃からあまり使っていないタイ語を、以前のようにネイティブと同じスピードで話そうとすると、どうしても唇や喉の動きがついてこない。全力で疾走したときに、運動不足のせいで足がもつれて躓いてしまったかのような、遣る瀬ない思いをした。まったくなんてこった。

午後8時、ガセームラートプラチャーチューン病院のちかくにあるガソリンスタンドの Petronas で、夕方から別行動をとっていた友人とふたたび合流した。タイ留学中に着ていたタイ用の服が古くてみすぼらしくなっているという指摘を友人から受けたため、地下鉄ラートプラーオ駅の前にあるセントラル百貨店に立ち寄って750バーツのポロシャツを買った。

「タイの王様が外遊をしてタイへ戻ってきたときに『しばらく話していなかったせいでタイ語が上手く発音できない』と嘆いていたぐらいなんだから、長期間外国に住んでいた日本人のあなたはこんなもんでもいいんじゃない?」

午後9時、ラームカムヘーング24街路とターウォーンワット1街路の交差点にあるガソリンスタンドの Shell で、ほかの友人たちと合流した。タウンインタウン通り(スィーワラー通り)にある屋外型の料理店「バーンタークアーガート」へ行って夕食をとっていたところ、冒頭にあるタクシーの運転手から受けた問いかけについて、別の友人がこのように言って慰めてくれた。

午後10時半、ペッブリー1街路にある1泊800バーツのホテル The Bangkok City Suite にチェックインした。料金には、朝食のほか、終日使える無線 LAN インターネットの利用料金が含まれている。

ちなみに、おとといプラーヂンブリー県のスィーマハーポー郡で故障した友人のクルマは、バンコク在住の自動車整備工がエンジンの内部に入り込んでいだ雨水を取りのぞいてみたところ、正常に動くようになったという。

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バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。