午後8時、トーングロー10街路にあるパブ Booze へ、大学の友人たちと酒を飲みに行った。タイのパブでチケット制をとっているところはほとんどないが、今晩は人気バンドの Bodyslam によるライブが予定されており、ライブだけを見て帰ろうとする客にもカネを使わせるため、店の入口で300バーツ分のドリンク券を買わないと入れないようになっていた。
いつもなら客がまばらな平日のまだ早い時間にもかかわらず、すでに満席となっていたため、しぶしぶ2階にある立ち見席に陣取って、ライブを高所から見下ろすかたちとなった。
「オレ、タイポップスはぜんぜん分かんないわ」
この店の近くにあるパブ Escude で DJ をやっている、途中で合流したタイ人の男性は、真打ちの Bodyslam がステージへ上がる前に、会場をあとにしていった。真のヒップホップマニアたちにとって、タイのポップミュージックを聞かされるのは、あまりにも退屈すぎるのかもしれない。
「もう、窒息してしまいそう」
午前零時、 Bodyslam がステージへ上がった頃には、すでに足の踏み場がないほど混雑していた。風通しが比較的良い2階席でもこのありさまだったから、1階にいる客は相当に過酷な環境でこのライブを見ていたはずだ。
昨晩、エーガマイ通りにある友人の部屋で酒を飲んでいたところ、大学の友人から電話があって、 Bodyslam のライブに誘われた。そこで、きょうはスクンウィット13街路にある住まい Sukhumvit Suite 17階の自室に籠もって日没までペーパーを書いてから、トーングロー通りにあるラーメン屋へ行って友人と合流し、トーングロー10街路にあるパブ Booze でライブを見た。