「昨晩、あれだけ厭々と荷造りをしていたのに、その努力はいったい何のためだったのかしら? 明日もまた、早起きをしなければいけないと思うと、今から気が滅入ってくるわ」
午後5時半、バンコク・ドーンムアング空港で、親のクルマを運転して空港まで送り届けてくれた友人は、僕が飛行機に乗れないことを知って、そうこぼした。
きょうは、午前4時半に起きて大急ぎで身支度を済ませ、午後5時に部屋を出てバンコク・ドーンムアング空港へ向かった。午前5時半、バンコク・ドーンムアング空港の第1ターミナルに到着して、ユナイテッド航空のカウンターでスタンバイの手続きをしようとしたところ、満席のため予約を入れている客をほかの航空会社の便に振り替えているところだと言われ、とりつく島もなかった。
午前6時10分、空が明るくなり始めたころにスクンウィット13街路にある住まい Sukhumvit Suite 17階の自室へ戻り、昼前まで寝直してからペーパーを書いた。