コヨーテキャバレー The Pent Executive Club へ行ってきた

「どのコもみんな『持ち上げ上手』ですよ。お客様をご不快にさせることは決してありません。さあ、どの娘にいたしましょうか?」

午後9時半、ウィッタユ通りにあるキャバレー The Pent Executive Club へ日タイ男女混成のグループで出かけた。メンバーは、日本人男性ふたり、日本人女性ひとり、タイ人男男性ひとりの合計5人だった。

キャバレー The Pent Executive Club の内部は、3つの区画に分かれていた。

ひとつめの区画はラウンジと呼ばれている形式のもので、リクライニングソファーに身体を沈め、元歌手による生歌を聞き、ウイスキーを飲みながらホステスと会話ができる。なかにはソファーに寝っ転がってホステスに抱きついている男性客の姿も見られた。1階にはカラオケの個室、2階には50人収容可能のカラオケの大部屋が併設されている。

ふたつめの区画はプールと呼ばれている形式のもので、店内を歩いて案内してくれたホステスによると、プールサイドでくつろぎながら会話を楽しむことができるという。しかし、ちょうど暑季に差し掛かっているためか、屋内プールのなかは蒸し暑く、居心地も悪そうだった。

みっつめの区画はダンスフロアで、 Hip Hop のミュージックにあわせてホステスと踊れるという。この店には100人前後のホステスが在籍しており、午後11時からタイ式のコヨーテによるダンスショーがおこなわれる。外国人客の比率はおよそ50%だった。

コヨーテ その1

2006.01.05

店内へ入ると、一番奥にあるダンスフロアへ案内され、男性のフロア責任者から勧められるままにノーンカーイ県出身のホステスを選んでラウンジへ戻った。この店の女性従業員は教育がとても行き届いており、いたれりつくせりの接待攻勢で、日頃からホステスを無視している僕に腕時計を見る隙すら与えなかった。

ホステスによると、この店ではホステスを連れ出して性的な関係を持つことはできないが、毎晩のように通って同じホステスをずっと指名していれば、閉店後の性的なサービスに応じることもあるという。料金等については一切不明。ただし、高級店と呼ばれている日本人向けのカラオケスナックとは比較にならないほど高額だったのは間違いない。

午後10時50分、ホステスたちの制止を振り切って友人の日本人女性と脱出し、タイの人気バンド Endorphine のコンサート見るために、ラッチャダーピセーク8街路にあるイーサーン館の Hollywood へ行った。ところが、事前に得ていた情報はほかの県にある Hollywood 違いで、結局のところ無駄足に終わった。

帰宅後の午前2時、僕と友人が店から出たあとも The Pent Executive Club で楽しんでいた友人から電話があった。僕の負担分は約1時間半の滞在で1,500バーツだった。自分についたホステスが飲んだ1杯250バーツの「ドリンク代」と同程度の金額とあれば断ることもできない。

何千万バーツもする高級車を乗り回しているタイ人が考えていることなんて、まったく想像もつかないが、せっかく恋愛をするのなら、ただ一方的に「持ち上げ」てもらうだけではなく、ロシアンルーレットのような微妙な駆け引きを楽しんだ方が有意義だし、なにより面白いと思う。

今晩、友人の日本人女性は、このタイ人の男性を彼氏の候補から外すことに決めたという。オトコの美学にももとる「娼婦との恋愛ごっこ」が、女性の目にどのように映っているか想像してみれば、それも当然の帰結だ。

夕方、ウィッタユ通りにあるホテル Swissôtel Nai Lert Park Bangkok で行われていた別荘の即販会(要招待状, パッタヤー・ヂョームティアンビーチ, 3500万バーツから)を見て回ってから、キャバレー The Pent Executive Club のほか、イーサーン館の Hollywood へ行った。

* 写真は別荘即売会の様子

ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。