バンコクに来てからの2週間、たくさんの友人たちに恵まれたおかげで退屈していないことには満足しているが、一方で自分のプライベートな時間がほとんど取れておらず疲労とストレスが蓄積しつつある。
ペッブリー18街路にある住まい Venezia Residence 6階の自室には、ベッド脇のナイトテーブルの裏に電話用のモジュラジャックがあり、アパートの構内回線に接続されているため、管理会社の事務所にいるオペレーターをはじめ、アパートに併設されている食堂や洗濯屋に無料で内線電話をかけることができる。しかし、アパートの外部へ発信するときには、ホテルの客室にある電話と同じ要領で、アパートが独自に定めている利用料金を支払う必要がある。
電話会社のテレコムアジアが提供している公衆回線を利用したときにかかるバンコク市内の通話料金は、通話時間にかかわらず1回の通話につき3バーツと定められているが、この構内回線は公衆回線に1回接続するたびに5バーツもの利用料金がかかるうえ、相手が話中の場合でも1回の接続として課金され、しかも利用時間が35分を超えると自動的に切断される仕組みになっている。
現在、インターネットには、この部屋からアパートの構内回線を経由して電話会社の公衆回線に発信し、インターネットプロバイダが提供しているアクセスポイントにダイアルアップで接続をしている。日本では ADSL(非対称デジタル加入者線)を使用したブロードバンドインターネットのサービスが1999年からはじまっているが、タイではまだ導入されていない。
利用者が集中する夕方から夜にかけての時間帯は、アクセスポイントの回線が埋まっているため話中になることが多く、1回の発信でダイアルアップ接続が成功する確率は20%に満たない。アパートの構内回線を経由した場合、公衆回線に1回接続するたびに5バーツの利用料金が発生するため、もし仮に5回目の発信でダイヤルアップ接続の確立に成功したとしても、その時点ですでに25バーツもの費用がかかっている計算になる。この作業は、構内回線が自動的に切断される35分おきに繰り返す必要がある。
そんなことをしていては留学の予算がいくらあっても足りないので、テレコムアジアの公衆回線を直接自室まで引き込みたいという要望をアパートの管理会社に伝えてみたところ、1,000バーツの保証金を預ける条件付きで了解が取れた。
夕方、マーブンクローングセンターにあるテレコムアジアのサービスセンターへエーンと出かけて、窓口の職員に電話回線の申込書とパスポートのコピーを提出し、提示された候補のなかから電話番号をひとつ選んで、事務手数料と工事費用の合計2,918バーツを支払った。電話線の敷設工事は1週間後の27日には完了して、サービスが利用できるようになる。
その後、マーブンクローングセンターに入っている日本料理屋の Fuji で、料理を注文するときに従業員の男性に確認してみたところ、カレーライスに使われている米が日本米ではなくタイ米であることを知って驚いた。日本米は寿司以外には使われていないという。やむなく蕎麦を注文したが、タイへ来てから日本料理を食べる機会があまりにも少なく、楽しみにしていたこともあって、エーンに八つ当たりをしてしまった。
この店で日本の水準を満たしていたのは、せいぜい値段ぐらいなもので、出てきた料理はとても日本料理と呼べるような代物ではなかった。実態がまるで伴っていない Japanese Restaurant という看板は下ろして、きちんと Japanese Price Thai Food と書いておいてほしい。
その腹いせに、マーブンクローングセンターに併設されている東急百貨店に立ち寄って、4階の食料品売場で2キロ40バーツの日本米と1個36バーツの納豆を購入した。あすの朝食が楽しみだ。