国王誕生日 その1

午後7時頃、地上波のテレビ各局でプーミポン・アドゥンヤデート国王75歳の誕生日を祝う式典が一斉に放映された。国王は高齢による疲労のため式典が始まる前にヂットラダーマホーターン宮殿へ引き揚げていったが、タックスィン・チンナワット首相が巨大な肖像の前で祝辞を述べて王宮前広場に集まった数万人の群衆が国王賛歌を斉唱した。テレビの前ではエーンも直立不動の姿勢をとって国王を賛美する言葉を復唱していた。人々の手にはロウソクが握られていた。

タイ人は国王の誕生日にロウソクを灯して祝うという。いまペッブリー18街路にあるアパート Venezia Residence の644号室でもロウソクに灯がともっている。さっきエーンに勧められて beloveking.com でオンライン点火したところ、日本人で4096人目の点火者となった。

この時期、国王をたたえる「ソングプラヂャルーン」(ทรงพระเจริญ soŋ-phrá-càrəən, 国王陛下万歳という意味)の文字が、タイ全国のいたるところに巨大な国王の肖像とともに掲げられている。先月末にノーンカーイへ行ったときも国道2号線沿いにある街という街すべてに設置されていた。

タイ人は国王をホンキで心から愛している。そんな国王を批判しようものなら正義の鉄槌が下されるか友達の縁を切られるかするだろう。

夕食をデリバリーのピザで済まして、World Trade Center に入っている伊勢丹のスーパーで食料品を買い込んだ。

きょうは外国人向けの繁華街「パッポング」を除くタイ全国でアルコール類の販売が禁じられた。

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バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。