バンコクのクリスマス・イブ

「真の自由を謳歌するためには独り身でいなければならないのよ。恋人なんかいたら気がかりでほかのことができなっちゃうじゃないの!」

アメリカのホームドラマに登場したらきっと役者として存在感たっぷりの活躍をしてくれそうな集中タイ語講座の講師の提案で、これまでに在籍した日本人クラスメイトたちを集めて日本風居酒屋でクリスマスパーティーをすることになった。

午後7時、高架電車プローンポング駅前にある高級百貨店 Emporium で集合した。正面入口ではドアマンが凄まじい英語の発音で เมรี่ คริสต์มัส(メリークリスマス)と買い物客を出迎え、1階ロビーでは少年少女の聖歌隊によるミニコンサートが催されていた。

バンコクのクリスマスは日本ほど盛大ではないけれどそれなりの存在感はある。タイ・チャンネル3の番組紹介ではいつもの殺風景な背景がホワイトクリスマスのイラストに変わって、クリスマスソングが มีคุณค่าทุกนาที ดูทีวีสีช่อง 3(カラー放送3チャンネルを見る毎分には価値がある)というダサいキャッチフレーズとともに流されていた。

クリスマスパーティーの参加者は講師1名と元受講生を含む日本人4人だった。

帰りに World Trade Center 前をタクシーで通過したときにイルミネーションの派手さに驚いた。

帰宅後にエーンとクリスマスらしいテレビ番組を探したけれど、それっぽいのは衛星放送UBCのアニメチャンネルで放映されていた「トムとジェリー」ぐらいだった。

ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。