いまから1年4ヶ月前、東京都内にある某銀行の IT 部門で働いていたときにタイの大学院への進学を目指して退職した。その後、血眼になってタイ語を勉強し続けたが、大学院進学の段階になって TOEFL の得点が問題になった。
そのような経緯からイラク戦争まっただ中のアメリカ合衆国へやってきた。街中のクルマには愛国心をアピールするための星条旗が掲げられ、人々がコミュニケーションを英語でとっている。バンコクでも英語を耳にする機会はあったけれど、自分の第1外国語である「タイ語」がまったく通じないのは精神的にけっこうキツい。英語力を一日も早くいまのタイ語レベルまで引き上げたい。
きょうは丸一日かけて英語を必死に聞き続けてきたせいか、リスニング能力が少しだけ上がったような気がする。片言だけど、自力でなんとか英語が話せたのには自分でも驚いている。今回のアメリカ留学は約半年間を予定している。このペースでいけば人に聞かせられる程度の英語は話せるようになるかもしれない。
今回の旅行は語学学校に授業料がちゃんと入金されているか確認することを目的にしていた。3月5日に東京三菱銀行から語学学校の Language Systems へ530ドルの電信為替送金を実行したが、語学学校側は入金が確認できていないと主張していた。そこで昨晩、高校時代の友人と直接語学学校へ乗り込む計画を立ててユナイテッド航空成田発ロサンゼルス行きの格安航空券(65,000円)を購入し、東京三菱銀行の領収証と Bank of America への送金が完了していることを証明する電文の写しを旅行カバンに入れた。ところが出発当日の今朝になって「入金を確認しました。不手際をお詫びします」という内容のメールが届いた。いまさら旅行を取りやめても航空券代は帰ってこないため、当初の予定通り空港へ向かうことにした。
アメリカ太平洋時間午前8時55分(日本時間翌26日午前1時55分)、ユナイテッド航空894便はロサンゼルス国際空港に到着した。日本との時差は17時間。日本にいれば「もう寝る時間」から初日のロサンゼルス旅行が始まった。消化器系に異常が生じて昼過ぎには立っていられないほどの激しい腹痛におそわれた。
まず、友人と空港でレンタカーを借りてから、モーテル Adventure Hotel にチェックインした。このホテルはビバリーヒルズの南約15.5キロ、比較的治安が悪いとされている空港周辺のイングルウッド市内にある。スイートルームの宿泊費は2人で49ドル(プラス税金)だった。
つぎに、今後の留学費用を日本から送金するために銀行口座を開いた。友人のすすめで選んだのはロサンゼルス郡内に多数の ATM がある Bank of America のエルセグンド支店で、普通当座預金口座 (Standerd Checking Account)の開設手続きは約30分で終わった。この口座の預金残高は常に1,000ドル以上の水準の維持する必要があり、一瞬でもその額を下回ったら月額8ドルの口座維持手数料が徴収される。英語が堪能な友人が行員に事情を説明してくれたおかげで、教育ビザなしで口座を開くことができた。友人によると、利息の付かない口座なら社会保障番号や納税者番号がなくても開設できるらしい。口座を開設するための身分証明書として提示したのは、到着ビザ(アライバルビザ)が貼られているパスポートと写真付きのクレジットカードの2点だった。
その後、パソコンで使えるアメリカ全土地図 Microsoft Street & Trips を大手電気店 Comp USA で買った。小さな通りに至るまで詳細なデータがあり、カーナビのように自動で走行計画を立てられるからとても重宝する。スーパーで買い物を済ませてからホテルへ戻り、午後7時にはベッドに倒れるようにして寝入った。
翌26日午前零時10分、早く寝すぎたせいで目を覚ましてしまい、ホテルの外から頻繁に聞こえてくる警察車両のサイレンを聞きながらこの日記を書いている。あすはレンタカーで朝からラスベガスへ行く予定にしている。