韓国人街 (LA留学生日記より)

アメリカは人種の坩堝と言われているけれど、どうやらロサンゼルスは「アジア人とヒスパニック系だけ」の街のようだ。スペイン語が街中の至る所で使われているし、銀行のATMでは英語以外にスペイン語のメニューも選択できる。中国人が多い地域へ行けば、銀行の看板には中国語の併記もあって、たとえば僕が使っている Bank of America には銀行のロゴの下に「美国銀行」という中国語が追記されている。

そして、ここには韓国人もたくさん住んでいる。

タイ料理店「アローイチップハーイ」のタイ人男性店員と同棲している韓国人カノジョのアルバイト先を探すために、遅めの昼食を兼ねて韓国人経営の日本料理店「富士」へ行ったところ、即決で採用されていた。

夜、同居人のポーと韓国料理店へ焼き肉を食べに出かけたところ、ひどく不味い韓国ビールしかなかった。タイの象ビール(ビアチャーング)や日本の発泡酒のように味気なかった。しかもニンニクライスを注文しようと、”two garlic rice please” と言ったところまったく通じなかった。その後も考えられる限りのありとあらゆる方法でニンニクライスの注文を試みたけれど失敗に終わった。

前出の韓国人女性によると、アメリカに長いこと住んでいる韓国人でも英語がまったく話せない人は山のようにいるという。ロサンゼルスには大規模な韓国人街がいくつもあるから、韓国人は英語が使えなくても生活に不自由しない、とポーも話していた。僕よりも英語が使えないのはさぞかし不便だろうけど、案外慣れてしまえば気にならないのかもしれない。

いろいろ苦労して注文したガーリックライスだけど、数分後に出てきたのはピンク色のライスだった。

話は前後するけれど、韓国風日本料理店で昼食をとったあと、タイ人シェアハウスでタイ語ドラマ「ウマーンディン」を鑑賞した。最終話がとても感動的で涙をこらえるのに必死だった。日本人にとって、タイ人の価値観にもとづいて繰り広げられる物語はきっと新鮮に映るだろうし、ひとつぐらい日本のテレビでもタイのドラマを放映したらどうかと思う。

留学先のロサンゼルスでもタイの話ばかり書いているような気がするけれど、こればかりはタイ人のシェアハウスに居候しているからどうしようもない。それでもきょうは勉強に適した空間を見つけてなんとか4時間の英語学習の時間を確保した。

あすは午前中だけ授業に出て、クルマの名義変更のために午後から出かける予定になっている。

ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。