アメリカではキリスト教の宗教観にもとづいた互助活動が盛んなこともあって、日常生活のなかでキリスト教の存在を意識させられることが頻繁にある。もしかしたら信仰と互助活動による救済は異国の地で孤独や望郷の念と戦っている留学生たちが最も必要としているものかもしれない。
メソジスト教会は1791年に英国国教会司祭 S・ウエスレーの15子ジョン・ウエスレーによって創設された英国国教会の流れを組むプロテスタント系の教団で、主に英国系のアメリカ人に支持されている。日本同盟基督教団川西聖書教会の著書「やさしい教会史」(1993年)によると、日本におけるプロテスタント系全信徒の14%を占めており、長老派(30%)、組合派(16%)に次いで3番目に多い信徒がいるとされている。明治政府によってキリスト教禁制の高札が撤廃された1873年にアメリカやカナダのメソジスト教会が日本で布教活動を始め、いくつかの系統に別れるなど紆余曲折を経て、1907年に本多庸一を初代監督とする日本メソジスト教会に統一されたという。アメリカではそれほどメジャーではない宗派(もちろん広く知られてはいる)だけど、日系のアメリカ人には広く信仰されているらしい。
夕方、メソジスト系教会の在米日本人団体が主催するバレーボール大会に参加するために、クラスメイト5人で語学学校に集合してから会場の公立高校を目指したけれど州間高速道路10号線を降りてから道に迷ったため到着が閉会直前になってしまった。それでも高校時代以来久々にバレーボールを楽しめた。
どうやら日系アメリカ人は日本語を知らないようで、もっぱら英語でコミュニケーションをとっていた。いまシェアハウスではタイ語で話し、語学学校の教室では英語で話し、日本人の友人たちとは日本語で話し、街中では中国人たちが話している北京語や広東語を聞き取れるように努力し、クルマではスペイン語のラジオを聞いているという、まさに「言語の坩堝」のど真ん中にいる。ロサンゼルスに言葉の壁なんてどこにもない。本気で英語を勉強するなら、やっぱりイギリスへ行っておくべきだった。
タイヤから妙な音が断続的に聞こえてくるようになったため、昼頃に中古車屋へ行ってブレーキパッドを交換してもらった。アメリカには車検がないため、日本の中古車にはないような不具合箇所が目立つ。保証期間内のため無料だった。
これまで数多くのタイ人たちに助けてもらいながらも今日まで何とかやって来れているので、さしあたって今は宗教に帰依する必要性を感じていない。