ペーパー提出間際

ペーパーの提出期限が間近に迫っている。執筆作業は、ひっきりなしに音を立てるMSNメッセンジャーや携帯電話によってたびたび中断を余儀なくされ、なかなか思うように捗らない。

午前零時、クラスメイトたちからペーパーの進捗状況が刻一刻と伝えられ、同時に要求される状況報告にも対応しながら、何冊もの参考文献でいっぱいになっている勉強机でひたすらノートパソコンのキーボードを叩き続けていた。

「インド化されたチャンパ」

自分にまったく関心がない分野のペーパーを書くことほどイヤなことはない。みんなも東南アジアの古代文明には興味がないようで、ほぼ全員が頭を抱えながら厭々キーボードを叩き続けているようだ。ちなみに、クラスの大多数を占めるタイ人学生たちの専攻分野は、第1位が経営学、第2位が経済学、第3位が政治学の順となっている。

ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。