携帯電話購入 その5

僕が語学留学でタイに来る2年ほど前の1999年当時、日本では携帯通信会社第3位の J-Phone が「写メール」という商品を開発してカメラ付きの携帯電話が話題になっていたが、その頃、タイを含む GSM の通信規格を採用している国々ではカラーの液晶画面を搭載している機種すら発売されていなかった。もちろん i MODE のようなパケット通信もなければ、和音の着メロもなかった。

ところが、 GSM 規格は、携帯電話事業に参入するメーカー増えたことで、ここ数年めざましい進歩を遂げている。それまで GSM 規格の携帯電話機をリードし続けてきたノキアは、ソニーエリクソンをはじめ、パナソニックやサムスン電子からの激しい追撃を受けており、数ヶ月前に最新モデルの NOKIA 7610 を市場に投入してシェアの回復に乗り出した。このモデルの主な特徴は、①100万画素(1152 x 864 pixels)デジタルカメラ搭載、②4倍デジタルズームが可能なビデオカメラ搭載(174 x 144 pixels)、③176 x 208ピクセルの高精細カラー液晶、④着うた、⑤ Bluetooth や USB などの通信用装備、⑤着信拒否機能、⑥電子手帳機能、⑦ JAVA アプリなど。対応帯域幅は GSM 850/900/1800/1900 の4種類(日本では使えない)で、重量は118グラム。

ノキア製の携帯電話については、これまでデザインを嫌って敬遠してきたが、今回珍しくイケてるデザインの携帯電話が発売されたことで興味を持ち、きのうの授業中にクラスメイトたちに意見を聞いて回った。

「ノキアの携帯電話は国内でもっとも普及しているブランドだけあって、どこでも簡単に周辺機器をそろえることができるし、故障時の修理も安くて簡単。それに、タイ語化ファームウェアも充実していて通信品質にも定評があるから無難だと思う」

これまで僕は GSM 規格の中古携帯電話を4台も使ってきた。しかし、通信品質が悪かったり、充電池が18時間しか持たなかったり、友人たちの携帯電話より受信状態が悪かったりと悩みがつきなかった。そこで、ブワとマーブンクローングセンターの4階にある携帯電話売場へ行って、ノキア製の携帯電話 NOKIA 7610 を新品で購入した。19,600バーツだった。

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バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。