無題

高架電車プルーンヂット駅前にある日本料理屋「日本亭」へ行くと、スーツをガッチリ着込んでいる日本人の店員が席まで案内してくれた。

)สวัสดีครับ เชิญทางนี้ครับ(サワッディークラップ・チューンターングニークラップ
いらっしゃいませ。こちらへどうぞ。

無言でうなずき、案内された席に座った。

)รับเครื่องดืมอะไรดีครับ (ラップクルアングドゥームアライディークラップ
お飲み物は何にしましょうか?

―――)ขอชาร้อนด้วยครับ(コーチャーローンドゥワイクラップ
―――熱いお茶をお願いします。

僕は料理が出てくるまでの時間を日本語の新聞を読みながら待った。店員に何語で接客されようが別に構わないけれど、言語的な無国籍者になってしまったかのような気がして少し寂しかった。

ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。