午後11時30分、ナラーティワートラーチャナカリン15街路にあるパブ 15th Street で、トイレへ行く途中にほかの女性客のタバコが自分の手のひらに当たったせいで友人はとても不機嫌になっていた。
CATEGORY タイ人の価値観
民族主義的珈琲店「バーンライ」
午後6時、高架電車エーガマイ駅の前にある珈琲屋「バーンライ」で、それまで店内に流されていた音楽が突如中断され、客に起立を促す店員のアナウンスが流された。オレンジ色のポロシャツを着ている10人の店員たちが国旗掲揚台の前で一列に並び、そのうちのふたりが掲揚台のロープを握っていた。
タイ人が海外旅行に求めるもの (タイ人との香港旅行最終日)
日本人がバンコクの開放的な雰囲気に居心地の良さを感じているのと同じように、タイ人は自分たちの「あいまいな社会」をそれなりに気に入っている。ロサンゼルスに留学していた頃に同居していた友人のタイ人によると、タイ人は母国にいてもストレスを十分に発散することができるため、外国へ行くとかえってストレスが蓄積するばかりで、あまり良いことはないという。
タイ人が見た本物の中国人 (タイ人との香港旅行3日目)
階級社会のタイでは、直射日光を浴びるような仕事をしている人はヘボいとみなされている。そのため、肌の色が白い中国系のタイ人は、よほどの不細工でもない限り、いわゆるタイ族に対して必ず優位に立つことができる。ところが、どうやら漢民族であれば誰でも無条件に可愛いというわけでもないらしい。
歩道とエロ本と海外旅行 (タイ人との香港旅行1日目)
香港・彌敦道にある地下鉄佐敦站の前で、香港に到着してから友人がはじめて観光旅行らしい感想を口にした。たしかに、バンコクの主要道路とは違って、彌敦道の歩道は広くて段差も少ない。自分の足元に注意を払わなくても安心して歩くことができる歩道が、タイ人の目に新鮮なものとして映ったとしても決して不思議ではない。
フツウとはいったい何なのか
タイという階級社会において、相対的な価値基準である「フツウ」という概念は、話し手の環境によって、どのようにでも変化するものだ。この友人はラーチャパット大以下の学生を失格としているが、ヂュラーロンゴーン大学の一部の学生たちのあいだでは「ヂュラー以外はムリ」といった声もあるし、私立大学の一部の学生たちは「自分もフツウの範疇に入っている」としながらも、大卒未満の人々を平然と見下している。
美白を保つための努力
白い肌は美しさの必須条件。タイでは、肌の色が白いだけで容姿端麗な色黒の女性を完全に圧倒することができるため、タイ人の女性は美白を保つことに異常ともいえる執着がある。逆に、肌の色が黒いことは、タイでは日本でいうデブと同じぐらい醜いと考えられている。
タイという想像の共同体
トングチャイは、社会科学や文化研究の領域における国民国家論の古典といわれているベネディクト・アンダーソンの「想像の共同体 – ナショナリズムの起源と流行」をタイ研究に応用することで、タイ人に関する定説と実態のあいだにある乖離についてつぎのように説明している。
タイ人女性にとっての恋愛とその戦術について
タイでは、女性から告白することは破廉恥で屈辱的な行為であると考えられている。そのような事情もあって、西洋の文化であるバレンタインデーは、男性が女性に花をプレゼントする日となっている。タイ人の女性は、男性から愛を与えられることを願っているため、自発的に恋愛を成就させることについては日本人女性ほどこだわっていない。
タイにおける商業仏教とプラクルアング
「タイにおける仏教信仰は、いまや商取引の道具に成り下がってしまった」。ポーンチャイ・リキッタタンマロート氏のグループが発表した論文「プラクルアングとタイ社会:タイ人の生活環境に与えた影響に関する研究」によると、現在、タイでは仏教の商業化が懸念されているという。
タイにおける若者の性的価値観とその傾向
アサンプション大学の調査機関がバンコク首都圏の就学者を対象に行った調査によると、すでに性交渉の経験があると答えた学生は就学者全体31.4%で、初体験の平均年齢は男子学生の16.6歳対して女子学生は17.93歳だった。これまでタイは結婚まで純潔を守る考え方が主流だと言われてきたけれど、いまでは西洋諸国もビックリするほどのフリーセックス大国なってしまった。
プラクルアング 携行用小型仏像護符
バンコクで何年間も暮らしているけれど、タイの文化をすべて理解するためにはあと百年はかかりそうな気がする。自分が知らないことの多くはタイ人でも分からないようなマニアックなものばかりだが、さしあたって人々の生活に密着しているものぐらいは知っておきたい。
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