香港・彌敦道にある地下鉄佐敦站の前で、香港に到着してから友人がはじめて観光旅行らしい感想を口にした。たしかに、バンコクの主要道路とは違って、彌敦道の歩道は広くて段差も少ない。自分の足元に注意を払わなくても安心して歩くことができる歩道が、タイ人の目に新鮮なものとして映ったとしても決して不思議ではない。
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タイにおけるゴム製リストバンドの流行
タイは西洋文化を「選択的に」取り入れるお国柄であるため、リストバンドもタイの社会に最適化されて流行することになった。すなわち、タイで至高の価値を持つとされている3つの要素が、リストバンドというかたちになって、人々に広く受け入れられたのである。
フツウとはいったい何なのか
タイという階級社会において、相対的な価値基準である「フツウ」という概念は、話し手の環境によって、どのようにでも変化するものだ。この友人はラーチャパット大以下の学生を失格としているが、ヂュラーロンゴーン大学の一部の学生たちのあいだでは「ヂュラー以外はムリ」といった声もあるし、私立大学の一部の学生たちは「自分もフツウの範疇に入っている」としながらも、大卒未満の人々を平然と見下している。
タイ最大手の銀行からもらった内定も蹴る
タイは転職社会であり、転職後の賃金は前職の待遇を考慮されて決まる。そのため、最初の賃金が低いと、将来的な賃金アップも遠のいてしまう。しかも、タイの会社では社内における賃金格差が大きいため、就職する企業のブランド力は、タイ人にとっては賃金ほど重要ではない。
タイの徴兵制度
このブログに投稿されていた読者からの質問に答えるために、この友人に実弟なんかいただろうかと疑問に思いながらも、タイの徴兵制について詳しい話を聞いてみた。友人によると、タイの徴兵は抽選制で、4月から5月にかけてのこの時期に満21歳に達したタイ人の男子は役所へ出頭してくじを引かなければならないらしい。
世にも奇妙な事件
「あなたが日本へ帰っているあいだ、タイではすっごく奇妙な事件が世間を騒がせていたんだけど、どんな事件だったか想像つく?」スクンウィット5街路にあるスーパーマーケット Foodland 2階のレストランで夕食をとってから、プララームスィー通り(ラーマ4世通り)にある大型スーパー Tesco Lotus へ向かう車中で友人からそう問われた。
タイにおける大卒者の就職活動
タイには日本のような「労働は美徳なり」という価値観がないため、卒業後に十分な休養をとってから就職活動を始める卒業生も少なくない(タイではむしろ労働をしないことのほうが美徳とされている)。それに、学部のカリキュラムが日本よりハードなため、大学の4年次に就職活動をするための時間を確保するのはあまり現実的ではない。
地下鉄事故
夕方、帰宅ラッシュの渋滞を避けるために大幅に迂回して、バンコクの北部からバンコク環状線を経由して、プララームサーム通り(ラーマ3世通り)へ向かっていた。そこで、友人が道を尋ねようと先輩に電話をかけたところ、とんでもないニュースが飛び込んできた。
地下鉄駅併設の駐車場と運賃の値下げ
タイ史上初の地下鉄チャルームラッチャモンコン線は、開業当初「全路線10バーツ」という破格の安さで話題を呼んだが、その後、郊外の住宅街から都心のオフィス街までの運賃を高卒労働者の時給の約1.5倍に相当する31バーツまで値上げしたことで乗客数が激減した。
美白を保つための努力
白い肌は美しさの必須条件。タイでは、肌の色が白いだけで容姿端麗な色黒の女性を完全に圧倒することができるため、タイ人の女性は美白を保つことに異常ともいえる執着がある。逆に、肌の色が黒いことは、タイでは日本でいうデブと同じぐらい醜いと考えられている。
タイという想像の共同体
トングチャイは、社会科学や文化研究の領域における国民国家論の古典といわれているベネディクト・アンダーソンの「想像の共同体 – ナショナリズムの起源と流行」をタイ研究に応用することで、タイ人に関する定説と実態のあいだにある乖離についてつぎのように説明している。
大津波後のバンコク市民
講義に出席してから、マーブンクローングセンターの1階にある美容室でストレートパーマをかけていたところ、美容師たちが今回の大津波について話し合っていた。美容師たちの話は、見たことも聞いたこともない「津波とは何か」ということから、行方不明になっている芸能人や知り合いの安否まで多岐にわたった。
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