CATEGORY 時事

プラプラデーングの夜

午後11時頃、サムットプラーガーン県にあるプラプラデーング港では、近所に住んでいる中学生たちがシンナーを吸い、高校生たちが麻薬を取引し、男たちが壁にもたれかかって放心状態となっていた。ヂャーオプラヤー川に沿って設置されているベンチでは、停電しようものならすぐにでも行為を始めてしまいそうなカップルたちが鈴なりになっていた。

タイ人の国王に対する忠誠

これまでタイ人は盲目的に国王を崇拝していると考えてきたが、意外にもそれなりの根拠があることが分かった。国王の偉業の大きさに感銘を受けるとともに、当時虐殺された市民の正確な人数すら検証できないという、タイにおける基本的人権の脆さを知って、改めて驚かされた。

タイの討論番組 「トゥングルーク・トゥングコン」

自由な討論がおこなわれるテレビ番組は、ここタイでも放送されている。なかでも、ソーラユット・スタッサナヂンダー氏(バンコク大学報道学部卒業・39歳)が司会を務めている「トゥングルーク・トゥングコン」(子へ人へ, 平日23:00~24:30)の存在は特に際だっており、さまざまな社会的な問題をタイムリーに取り上げて、当事者や専門家を招き、事の真相を徹底的に追究していく報道姿勢は、タイの国民から幅広い支持を得ている。

タイ人が海外旅行に求めるもの (タイ人との香港旅行最終日)

日本人がバンコクの開放的な雰囲気に居心地の良さを感じているのと同じように、タイ人は自分たちの「あいまいな社会」をそれなりに気に入っている。ロサンゼルスに留学していた頃に同居していた友人のタイ人によると、タイ人は母国にいてもストレスを十分に発散することができるため、外国へ行くとかえってストレスが蓄積するばかりで、あまり良いことはないという。

タイ人が見た本物の中国人 (タイ人との香港旅行3日目)

階級社会のタイでは、直射日光を浴びるような仕事をしている人はヘボいとみなされている。そのため、肌の色が白い中国系のタイ人は、よほどの不細工でもない限り、いわゆるタイ族に対して必ず優位に立つことができる。ところが、どうやら漢民族であれば誰でも無条件に可愛いというわけでもないらしい。

歩道とエロ本と海外旅行 (タイ人との香港旅行1日目)

香港・彌敦道にある地下鉄佐敦站の前で、香港に到着してから友人がはじめて観光旅行らしい感想を口にした。たしかに、バンコクの主要道路とは違って、彌敦道の歩道は広くて段差も少ない。自分の足元に注意を払わなくても安心して歩くことができる歩道が、タイ人の目に新鮮なものとして映ったとしても決して不思議ではない。

4連休の締めくくり

午後9時ころ、ラームイントラー通りにある友人が住んでいるアパートで合流し、そこからクルマでガセートナワミン通りへ行って、その一帯に点在しているオシャレなレストランのひとつ「ナーイグレ」で友人たち4人と夕食をとった。きょうは、仏教の祝日であるワンアーサーハブーチャーとワンカオパンサーが連続した4連休の最終日だった。この連休を利用して香港などへ旅行に行っていた友人たちも、続々とタイに帰国している。

タイにおける不平等な被選挙権

タイの憲法は、中流以下のタイ人にとって不平等だ、という説がある。107条と123条で、大卒未満の国民に被選挙権(立候補する権利)を認めていないのが、その根拠とされている。つまり、タイでは「支配階級」と「被支配階級」との関係が憲法に明文化されている、ということになる。

タイにおけるゴム製リストバンドの流行

タイは西洋文化を「選択的に」取り入れるお国柄であるため、リストバンドもタイの社会に最適化されて流行することになった。すなわち、タイで至高の価値を持つとされている3つの要素が、リストバンドというかたちになって、人々に広く受け入れられたのである。

フツウとはいったい何なのか

タイという階級社会において、相対的な価値基準である「フツウ」という概念は、話し手の環境によって、どのようにでも変化するものだ。この友人はラーチャパット大以下の学生を失格としているが、ヂュラーロンゴーン大学の一部の学生たちのあいだでは「ヂュラー以外はムリ」といった声もあるし、私立大学の一部の学生たちは「自分もフツウの範疇に入っている」としながらも、大卒未満の人々を平然と見下している。

タイ最大手の銀行からもらった内定も蹴る

タイは転職社会であり、転職後の賃金は前職の待遇を考慮されて決まる。そのため、最初の賃金が低いと、将来的な賃金アップも遠のいてしまう。しかも、タイの会社では社内における賃金格差が大きいため、就職する企業のブランド力は、タイ人にとっては賃金ほど重要ではない。

タイの徴兵制度

このブログに投稿されていた読者からの質問に答えるために、この友人に実弟なんかいただろうかと疑問に思いながらも、タイの徴兵制について詳しい話を聞いてみた。友人によると、タイの徴兵は抽選制で、4月から5月にかけてのこの時期に満21歳に達したタイ人の男子は役所へ出頭してくじを引かなければならないらしい。